Stylist:Masami SHIMAZAWA/Colorist:Daisuke EBATO
Photo:gaku/Costume:TAMA











嶋澤:
今回の撮影では、基本的にはモデルさんの持つ“大人のセクシーな雰囲気を引き出す。
その一点ですね。
モデルさんの顔の作りや個性に対して、揺れる、動く、でもしつこくない、
弾力のあるスタイルで、ヘアに凹凸感を出してみました。






江波戸:
カラーは、ヘアスタイルが凹凸感で自然に陰影が出る重なりをしているので、束の大きさとかにこだわってみました。
今、ぼくの中で意識しているのは、細かなテクニックや仕事で大胆な表現をする、ということです。たとえば、細かなピッチの積み重ねで“強い線”を作る、というのもで、それは大きな塊で作る強い線では表現できない繊細な表情、束が割れたときに覗かせる、細かな仕事を丁寧にやる、ということです。
塗りはじめる位置を変えてみたり、違う色を隣り合わせて入れてみたり、掻き上げた瞬間に、細くて強い色が出る、とかを計算して仕事をしています。
かといってそれを全体にやって手間暇掛けて時間がかかる、みたいなことではなくて、できるだけポイントを見極めて、あえて選択と集中じゃないですけど、かえって時間をかけないで仕事するようにしています。
imaiiが言っているH.L.B.Oの考え方の一つです。









嶋澤:
もうベテランの江波戸さんですから、最初の狙いを共有できれば、
細かなところやテクニックは8割方お任せなところもあるんですけれど、
作っていくプロセスの中でまた発見もあるので、まさにコラボしながら仕事している、という感じです。
ぼくらのお客さんは、比較的30代以上の同世代とか、それ以上の世代の方が多いんですけれど、
トレンドとかはもちろん意識しますが、その人が持っているものをいかに引き出すか、
が仕事だと思っているんで、ある意味、どんな方が来ても、何でも来い、
と受け止めて、そして喜んでいただける、そうい思いですね。















江波戸:
カラリストとして今強く思っていること、それはimaiiの言う*ジャパニーズ・ブロンドや**H.L.B.O.というロジックは、人の視線を惹きつけたり、回を重ねるごとに色の深みや奥行きが変化し、ステップアップしていく、まるで“秘伝のたれ”みたいな表現を、日本のヘアカラーのスタンダードにしていくことなんです。
そして、幅広い大人の女性に更なるヘアカラーの魅力を体感していただくために、ジャパニーズ・ブロンドやH.L.B.O.をベースにして、もっと繊細なものの面積使いで、もっと質感をキレイにコントロールできようなカラーを提案していきたいですし、その技術と感性を追求していきたいと思っているんです。


*ジャパニーズ・ブロンド:欧米人のようなブロンド(金髪)ではなく、
 欧米人特有の“透け感”や“ツヤ感”という 質感を追求したヘアカラー。






**H.L.B.O.:四つのテクニックの頭文字。
 H:ハイライト。ベースの色より明るい色を部分的につくる。
 L:ローライト。ベースの色より暗い色を部分的につくる。
 B:ブレンド。ハイライトやローライトのラインを強調させずにベースにブレンドさせるテクニック。
 O:ワンメイク。一色染め。





嶋澤:
大人の女性の、髪の質感をどう生かすか、というのがあると思いますね。




江波戸:
大人の女性のカラーは、ローライトが重要だと考えています。
の深さ、というか重さ。
やっぱり30代後半の方と20代の方では、一言で「透明感やツヤ」と言ってもその質感は違ってきますので、その質感を生かすためには、重さや深さが必要と考えています。それを出すには、細かな色の配置をしていかないと美しい深みにならないんですよ。



嶋澤:
なるほど。
ぼくらは、こういうのが自分のトレンド、作りたいイメージっていうのはもちろんあるんですが、一番はお客さまを前にしたとき、本人が持っている魅力を、もう半歩か一歩引き出していくのが仕事なので、二歩も三歩も先を提案するわけじゃないし、そのための見極めとして、どうやったらその“質量”を最大限生かしコントロールするか、を考えているんですよね。






江波戸:
嶋澤さんの場合、お客さまはほとんどもう“お任せ”状態だもんね。
なんかヘアカタとか見せて、こうしたいんです、みたいな会話はほとんど聞いたことないし。











嶋澤:
「髪をキレイにしたいんですよね」「ハイ、キレイにしましたよ」「(笑顔)」
みたいなことです(笑)。
いろいろとおしゃべりはしますけど、キレイになって、笑顔になっていただいてお見送りし、またいらしたときに笑顔で迎え、そしてもっと笑顔にして送り出す。
もう何があったって、ぼくは人を笑顔にしますよ。
それは自信あります(笑)。


江波戸:
...ある意味、懐(ふところ)の深さだねぇ(笑)。





















嶋澤:
やっぱ、シャープとかクールとかいろいろありますけど、基本、ぼくは
明るくしたいんですよね、お客さまを。
顔を上げて、明るくハッピーになっていただきたい。
まさに、Hair for your happiness.です。













江波戸:
ぼくから、カラリストとしてお客さまにお伝えしていかなければ、と思うことは、
カラーに関する情報とかいろいろお持ちなんだと思うんですが、
“本当のカラーのこと”とか、“正しいカラーの知識”みたいなものを、
ちゃんとお伝えしなければ、ということです。
お客さまの、カラーに関する情報を豊かにしていただいて、
カラーに期待する要望のレベルもどんどん上げていっていただいて、
ぼくたちはそれにきちんとお応えする、そういう関係の底上げ、
みたいなことをしていかなければいけない、と思っています。


是非、お店にいらっしゃったとき、カラリストにカラーのこと、
どんどん聞いていただき、“本当のヘアカラーのこと”を知っていただければと
思っています。


皆さまのご来店、心よりお待ちしております。






嶋澤:
よろしくお願いします!






















次回「IMAGIST 2016年3月号」は、imaii lineaのStylist山下賢司の登場です。








ARCHIVE

SEP.2015 「素」を引き出す。 “0”へのアプローチ by 池田博文


テーマは「素」です。漢字で「素」。カットも、形もシンプル。その中にもショートのこだわりのテクニックを入れてある。
それは「Part of two section」。
モデルさんの持っている魅力は、「素」の中の「強さ」だったり、「しなやかさ」だったりという風に感じていて、その魅力を引きだせればと。
「素」は引き算。…

OCT.2015 「ふり返りたくなるヒミツ」Motonは、Emotion

テーマは“MOTION”。動きです。
モデルさんのヘルシーでセクシーな印象から躍動感を感じとり、髪を動かすことで、女性らしさやしなやかさ、強さをデザインに落とし込んでみました。...

NOV.2015 「フツウに似合っているけど、フツウじゃない!」わかりづらい言い方ですが、ボクにはわかっているんです!by 尾崎敦子


スタイリスト:このスタイルを見たときに、けっこう周りから「超フツウ」と言われたり、「フツウ」って言われると、特に特徴がないみたいに思われがちなんですけど「フツウなんだけど、フツウじゃない」というのが今回の狙いで…。

DEC.2015 「何気ない瞬間の中の、幸福なイメージ」プライベートの“OFF”の時間の“ホッ”とするヘアスタイル by 大倉貴志


今回の撮影では、ONとOFFで言えば、OFFのプライベートな空間、時間に見せる、女性の幸福感、みたいなものを表現してみようと考えていました。
それは、被写体のモデルさん自身の幸福感、と言うよりは、むしろ、見てる側が幸せな気分になれるような写真にしたくて、というのが狙いです。...

JAN.2016 「色を動かす形、形を生かす色」スタイリストとカラリスト、二人だからこそできるプロの仕事 by 森井愛子


カラーリスト:今回の私たちのページ、この企画始まって以来、『初の女性スタイリスト×女性カラリスト』らしいですよ?
森井:ほんとだーー! そういえばそうだよね。

FEB.2016 「懐の深いスタイリストと、カラーの求道者。」by 嶋澤雅美×江波戸大介


嶋澤:今回の撮影では、基本的にはモデルさんの持つ“大人のセクシーな雰囲気”を引き出す。その一点ですね。
江波戸:カラーは、ヘアスタイルが凹凸感で自然に陰影が出る重なりをしているので、束の大きさとかにこだわってみました。

MAR.2016 「山下式『王道フェミニン』の作り方」by 山下賢司


山下:見ての通り、今回は「王道」のフェミニンを作りました。
カラーリスト:春っぽいやわらかさと、そして「触れたくなるような髪」です。

APR.2016 「キャリア30年、佐藤☆博樹の挑戦!」by 佐藤博樹


佐藤:今回のモデルさんは、もう20年ぐらい来てくださっているお客さまで、モデルもやっていただいていて、
最近では「*大人髪」にも登場していただきました。
普段どおりのスタイルですが、いつも心がけている、大人だけどカワイイ、
大人だからこそカワイイ、そしてセクシーさを加味したスタイルです。

MAY.2016 大人の女性の、Enpowerment!by 高橋玲子×江波戸大介


高橋:「モデルさんは、同世代の方で」、というのが、今回の私たちミッションで、
ならば、と、迷わず素敵なモデルさんに出演のオファーをしました。
そして、とってもセンスのいい、ファッショニスタの部分と、ママの部分の
二つの面をアレンジでどう見せるか、というのがテーマでした。

JUL.2016 Street Surfby 高橋拓也


Stylist:テーマは「ストリート」。
「HARAJUKU KAWAII」もそうなんですけど、世界から注目されている原宿のストリートの、今を表現してみたかった。

AUG.2016 「end of summer melancholy feeling


イメージした共通のキーワードは、“西海岸”。
過ぎてゆく夏を惜しむ気持ち、愉しい夏が終わって、ちょっとメランコリックな雰囲気の作品にしてみました。

SEP.2016 「Fanky Wellow Jokerby 石原治和


カラーリスト:今回のimagistでは、直感的に“黄色”それも、蛍光色のビビッドなイエローがまず頭に浮かんで、
そこから、キャスティング、ヘア、衣装へとイメージを広げていきました。

Oct.2016 「LINEA’s COOL&CUTE BEAUTYby 瀧澤克則


モデルさんはlineaに高校時代から通って下さっている方で、もう20年以上になります。
ご主人や二人のお子さま、おばあさまもも、皆さんでlineaをご利用いただいています。

Nov.2016 「Classic is Newby 池田博文


11月のimagistは、よりクラシック感を意識した、この秋冬のテーマの"Old is New"のベースとなるスタイルです。
質感重視に走りすぎないように、フォルムを感じさせるように、カットでしっかりと形を作っています。